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乳児湿疹、乳児脂漏性湿疹、赤ちゃん・子供のアトピー治療

赤ちゃんや子供さんのアトピーをはじめとした慢性湿疹の殆どは、大きくなってからの慢性湿疹の治療に比べると複雑ではありません。そしてたとえ大人のアトピーであっても、体の中から変えていけばまず治ります。

赤ちゃんはお母さんのお腹から出て自分の力がついてくると、体にたまっている毒素を自力で外に排泄しようとします。(毒素というか不要なもの、余分なものですね)

本来であればそれを便や尿として体外に出すのですが、赤ちゃんの場合まだまだ胃腸がしっかりしていないため、それがうまく出来ません。

便秘だったり、反対に便がゆるかったり、あるいは食欲がない、といった胃腸が弱い赤ちゃんはなおさらです。

そのため簡単に言ってしまうと、その毒素が皮膚からあふれたら湿疹に、鼻からあふれたら鼻炎や副鼻腔炎に、そして耳からあふれると中耳炎になるのです。

これらはいわば一種の排泄症状でもありますし、赤ちゃんだけでなく、大人の場合も同じことです。

胃腸を元気にすることは、アレルギーの治療につながります。

 

その典型が、生後2~3週間ぐらいしてからなる乳児湿疹でしょう。

 

 

よく乳児湿疹には脂漏性皮膚炎とアトピー性皮膚炎があると言われますが、どちらも体にたまっている毒素を排泄しているだけで同じことです。

ですから治療は、その毒素をうまく便や尿から出す、ということになります。

ところがここで、たとえ弱いものであってもロコイドをはじめとしたステロイド剤(副腎ホルモン剤)を使うと、せっかく皮膚に出していた毒素を奥へまた押し込んでしまうため、塗ると一時的には良くなるものの、塗らないとまたひどくなり、そのうちステロイドが手放せなくなります。

使っているステロイドが効きにくくなると、処方されるステロイドの強さのランクが上がっていくことも多いです。

あるいはその時ステロイドで治ったと思っても、根本治療ではないため、もっと大きくなってから、再び何らかのアレルギーとして出てくることもあるでしょう。

もちろんよほどひどい時は、一時的にステロイドを使用することも仕方ありませんが、長期にわたってステロイドを使っていると、次第に皮膚免疫が弱くなり、ウィルスやカビ、細菌などによる感染症をおこしやすくなります。

まして顔はステロイドの吸収が非常にいい部分なので、副作用も出やすいです。

もしもすでにステロイドお使いの場合は、急にやめるとリバウンド症状が出てしまうため、ステロイドの入らない軟膏やローションを併用しながら食事に気をつけ根本治療をしながら、少しずつステロイドを減らしていきましょう。

赤ちゃんがかゆがっているのが、かわいそうで見ていられないというお母さん達の気持ちもよくわかりますが、ステロイドの使用は出来るだけ控えましょう。

また皮膚がカサカサするからと安易にステロイドを使っていると、ますます皮膚の水分保持能力が下がって乾燥肌になります。かくとすぐに割れたり、血が出るようになるのはそのためです。

皮膚がカサカサするのは、体に抱えた余分な物が皮膚の表面に潤いや栄養を送る通路を詰まらせてしまうからです。ですから皮膚の上からいくら保湿クリームや軟膏を塗っても、毒素を便や尿から排泄してその結果通路が掃除されないと、カサカサはいつまでたっても治りません。

たとえステロイドでない保湿クリームやローションであっても、塗りすぎてかえってかぶれたり、通路を詰まらせて悪化させてしまうことがあります。検査などで特別異常は見つかりませんが、あくまでも治療するのは体の中です。

最終的にはもちろん飲んだり塗ったりすることは不要になるでしょう。

出産前に甘いものや油っこいもの、動物性食品(特に牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品、卵、肉類)、添加物の多い食事を取っていたお母さんから生まれた赤ちゃんは体にそれだけ毒素をためています。

甘いものや油、動物性食品、添加物はお母さんの血液を汚し、それが妊娠中赤ちゃんに送られてくるからです。

また母乳をあげているお母さんがこういうものを好んで食べると、当然汚れた血液が赤ちゃんに行くため(母乳はお母さんの血が変化したものと考えます)、なかなか排毒が進まずに、やはり治りにくくなります。

それとお母さん自身の母乳も出にくくなることが多く、乳腺炎をおこしやすいです。

それはつまり、母乳が出る通路が詰まってしまうからです。

ご飯やお味噌汁、煮物などの和食を食べているお母さんのおっぱいは甘くておいしく反対に甘いものや油、動物性食品や刺激物を好んで食べるお母さんのおっぱいはまずいと言われています。

 

保存用の保冷バッグに母乳を入れてもらうと、上の方に黄色い油の層が出来るおっぱいが時々あるという話も聞いたことがあります。

湿疹で困っている赤ちゃんに母乳をあげているお母さんをはじめとして、母乳をあげているお母さん達は、食べるものには十分気をつけましょう。

できるだけお米と野菜中心の和食を召し上がってください。特に朝食はパンよりご飯です。甘いものはなるべく控えましょう。

離乳期以降のお子さんや大人の湿疹でお困りの場合も、食事には十分気をつけてください。

朝食はご飯にし、甘い物、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)、動物性食品、油をとりすぎないことです。洋食より和食、揚げたものより炒めた物、炒めたものより焼いたり炊いたりしたものをお勧めします。

食べたものを原料にして血液は作られるので、どんな病気であっても食事は治療の基本です。

具体的にはマクロビオティックを参考になさってください。ただし徹底的にやらなくてもいいとは思います。ガチガチにならず、楽しく食べることも大切ですから。

これまでに、約30万例以上の人の胃腸を診てこられた胃腸内視鏡外科医新谷卓実先生は、著書「病気にならない生き方」の中で

 

  • 健康な人の胃腸は美しく、不健康な人の胃腸は美しくない。
  • 胃腸にもっとも大きな影響を与えるのは食歴と生活習慣である。
  • 毎日ヨーグルトを食べている人で美しい腸の人に会ったことがない。
  • アメリカ人の大半は毎日たくさんの牛乳を飲むが、非常に多くの人が骨粗鬆症に悩まされている。
  • アメリカで生まれ育ち、アトピー性皮膚炎で潰瘍性大腸炎だった親戚の子供さん達は牛乳と乳製品を全てやめると、血便も下痢も、アトピーすらもピッタリ治まった。
  • 最近急増しているアレルギーの第一の原因は1960年代初めに始められた学校給食の牛乳にあると考えている。


と書いておられます。

 

私も学校給食に限らず、甘い物と乳製品のとりすぎがアレルギーの急増と深く関係していると思います。お母さんがこれらを取りすぎれば、お子さんも当然アレルギーを起こしやすくなるでしょう。

また、皮膚病をはじめとしてアレルギーをお持ちのお子さん、そして胃腸が弱いお子さんは、離乳食を決して急がないことです。

アレルギーを起こしやすい人は、大人でも子供でも大体胃腸が強くありません。離乳食を急ぐと胃腸に負担がかかるため、どうしてもアレルギーが出やすくなります。

特に動物性食品や、たとえ植物性であってもたんぱく質は、消化、吸収、排泄するのに時間がかかるため、小さいときは卵や牛乳、大豆などに反応しやすいのです。

成長するにしたがって、少しずつ胃腸も強くなっていきますので、いろいろなものが食べられるようになるでしょう。

離乳食はご飯の重湯から始めましょう。不老仙玄米クリームもお勧めです。

 

どちらも玄米が主成分ですので、どんなお子様にも最適です。

できれば玄米クリームを手作りしてあげて下さい。月齢に合わせて、濃度を適当に調節しながらあげてください。慣れてくれば、玄米クリームに野菜などを加えるのもいいでしょう。

お米のアレルギーがあるといわれるお子さんも、不老仙玄米クリームは反応が出にくいようです。慣れてきたらほんの少しからあげてみて下さい。

クッキーが食べれるようになれば、上質のバターは少し入りますが、牛乳や卵を使っていないUP-10クッキーもお勧めです。

のどが渇いたら、無双番茶をはじめは薄めてあげてください。

赤ちゃん用のイオン飲料はお勧めしませんし、果汁も糖分が多いので、とり過ぎはよくありません。

よく動物性でないということで、豆乳をお子さんにあげるお母さん達がおられますが豆乳は体を冷やすので無双番茶の方がいいでしょう。

また醤油や味噌などの調味料も、できればうちでお勧めしているような、昔ながらの製法で作られた自然の物を使ってください。

 

昔ながらの製法で作られた自然の調味料はすごくおいしいだけでなく、たとえ大豆を使っていても余分な物が入りませんので、一般の調味料に比べてアレルギーをおこしにくいです。

アレルギーの原因となりやすい油に関しても同様です。特に亜麻仁油などは上手に使いたいものです。

病院で、何に対してアレルギーがあるのかアレルギー検査を受けることがありますがアレルギーを引き起こすもの(アレルゲン)は主にたんぱく質です。

いわゆる種にはたんぱく質が豊富ですので、いちごを食べてもアレルギーを起こすお子さんもあります。

たとえ反応が出ていなかったとしても、糖分、油、たんぱく質を多く含む食品には気をつけましょう。特に動物性食品(牛乳、ヨーグルト、チーズ、卵、肉など)は、油とたんぱく質のどちらもが豊富に含まれるため、状態が良くないときはなるべく控えましょう。

これはアトピー以外のアレルギー、そして大人のアレルギーでも同じです。

大きくなってからは、食品に対してのアレルギーというのはあまり出ませんが、食事が大きな原因であることに変わりありません。

完全に治っても、食事があまりにも偏ればまた発症する可能性が高いです。

小さいときにいろいろな食べ物に対してアレルギー反応が出ていても、多くは成長して胃腸が強くなってくると食べられるようになりますし、アレルギー検査の結果と実際が必ずしも一致しないことがよくあります。

そのため厳格すぎる食事指導も疑問です。

血液検査の結果でIgE(正常値FEIA法170IU/ ml 以下)の値はとても参考になりますが、IgEが高くてもあまり症状が出なかったり反対にIgEがそれほど高くないのに症状がきつく出るという場合もあります。

そしてステロイドを使えば使うほど、IgEは上がる傾向がありますが、食事や生活を見直して、漢方で体を根本的に変えていくと、IgEは下がってきます。

赤ちゃんやお子さんのアトピーでお困りの方に、漢方を中心としたお勧めの方法をご紹介します。

病院の薬とも併用できるので安心です。

できれば現在の症状と舌の写真(舌は食べたり飲んだりしたあとでないもの、色や苔の状態を見ます)を相談メールに添付して一緒にお送りください。 なければそれでも構いません。

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