慢性の痛み
どこに痛みがあっても、とてもつらいものです。
ましてそれが慢性的に続くと気分もゆううつになってしまいます。
痛みというのは基本的に血液の流れが悪いとおこりやすくなります。
その原因は何かがふさいだり、圧迫して、血液がスムーズに流れるのをじゃますることで痛むこともあるでしょうし(関節や腫瘍、血栓による痛みなど)、血液の流れる勢いが弱いために痛むこともあるでしょう。
(これは低血圧の方に多いです)
又、流れる血液が少ないと、水の少ない川が流れにくいのと同じで痛みやすくなります。
(産後、あるいは整理が終わると痛むような場合)
それから冷えたり、ストレスがかかると血管が収縮するため、痛みやすくなります。
ピリピリ痛むのは神経の痛みが多くその他、重だるい痛み、キリキリした痛み、はったような痛みなど、単に痛みと言ってもいろいろな痛み方があります。
西洋医学による治療は単に痛みを抑えるという対症療法の鎮痛剤が大半です。
関節の痛みに対しても、飲み薬に加えて鎮痛成分を含んだ温布などが良く使われますが、この鎮痛剤というのは体を冷やします。
ですから急性の時に短期間だけ使うのは殆ど問題はないのですが、長期にわたって使うと、体を冷やし、ますます血流を悪くして治りにくくしてしまいます。
ですから漢方で「痛みのない体を作っていく」という根本治療を行いながら、できるだけ病院の薬を減らしていくことをお勧めします。
長期間にわたって鎮痛剤を使用していると次第に体が冷えて免疫力が低下し、別の病気を発症することもありますのでお気を付け下さい。
炎症がきつかったり、自己免疫が関係していると考えられる場合は鎮痛剤に加えてステロイドや免疫抑制剤が、ストレスが原因だったり、原因がはっきりわからない場合は安定剤が使われることもありますが、これらもやはり血流を悪くしますので、漢方で根本治療をしながら少しずつ減らしていくことをお勧めします。
患部に熱を持っていたり、炎症がひどい時は一時的に冷やすことも必要ですが、冷やしすぎると治りにくくなります。
痛みの治療の基本はやはり温めて血流を良くすることです。
たとえいろいろな検査をしても原因がわからない痛みであっても、血流の流れを根本的に変えていけば症状が改善する可能性はとても高いです。
女性の場合は、生理によって出血、ホルモンの変化、それによる自律神経の変化がありますので、生理周期と痛みが深く関係していることがあります。
そして筋肉の量も男性に比べて少ないために、当然冷えやすく、関節への負担も大きくなりますので、女性の方が痛みやすい体とも言えます。
又、血圧が低かったり朝1番の体温が低い方(36.0℃以下)、病気や産後は体に活力、エネルギーがないので、痛みを生じやすいかもしれません。
血流を良くするためには、きれいな血を作ることも大切です。血は食べた物を原料にして作られますので、口にする物にも気をつけましょう。
できるだけ野菜とご飯中心の和食を食べ、甘い物(特に洋菓子、チョコレート、アイス、ケーキ等)、冷たい物、コーヒー、乳製品(牛乳、ヨーグルト等)はなるべく控えましょう。
特におなかから下を温めることが大切ですので、5本指靴下、靴下の2枚重ね、腹巻、レッグウォーマー、スパッツ、使い捨てカイロ、湯たんぽなどをお使い下さい。
汗をかくとよけいに冷えてしまうので、実際に使ってみて汗をかいたり暑いと感じるようであれば必要ありません。
様々な慢性の痛みでお悩みの方に、漢方を中心としたお勧めの方法をご紹介します。
病院の薬とも併用できるので安心です。
できれば、舌の苔を取ったりせず1時間以上何も食べたり飲んだりしていない状態で大きく出した舌の写真をメールに添付してお送り下さい。
漢方で舌診は大事な診断方法の一つで体の中の状態を判断するのにとても参考になります。