健康プラス vol.4(2007年冬号)
2007年12月1日
そろそろ、ココロとカラダにいいこと、始めませんか すずらん便り
vol.4 アトピー性皮膚炎 –薬剤師 松井啓子–
アトピーの治療を本格的に始めて五年になりますが、これまでの臨床体験から、今がどんなに悪くてもやることをやれば良くなると言えます。
今回、谷本洋子さんにご自身の体験を話して頂けないかと尋ねたところ「アトピーで苦しんでいる人のために何かに役に立ちたい」と快くお引き受け頂きました。
アトピーは痒みもつらいし、回りからの視線も痛い。
それだけに乗り越えた方は性格も明るくなり強くなり、大きく成長されます。
勇気を持って病気に立ち向かう谷本さんには、私自信何度も励まされました。
谷本さんの話を参考に、一人でも多くの方が快方に向かうことを心より願っています。
「アトピーは治らないから長くつきあうように」
中学二年生の特からアトピーが出始めました。
手と指がジュクジュクで、お風呂の特は指1本ずつ包帯をしてビニールをかぶせるので、親に体を洗ってもらっていました。まぶたが腫れ上がり、頭皮もかさぶたがぼろぼろとはがれてきました。
いくつも病院に行きましたが、どこに行ってもステロイドを処方されるだけ。
ある医者には「アトピーは治らないから長くつきあう」ように言われ、大変なショックを受けました。
就職してからは、不規則な生活とストレスで扶態が悪化。
2005年の秋に休を壊し、仕事をやめました。
精神的に不安定ですぐ涙がこぼれ、首の後ろにピリッと痛みが走って寝返りがうてない特もありました。
普通の肌になれる!
初めてすずらん薬局に来たのは2005年11月です。
アトピーは治る病気だと思っていなかったから、治ると開いて驚きました。
なにより、普通の肌になれると聞いて嬉しかったです。
漢方は副作用がきついのではないかと不安でしたが、松井先生は何でもはっきりと言ってくれて「いけるかも」と思いました。
松井先生の前で泣くこともあるし、前向きになんてなれるわけがないと思うこともありましたが「絶対治る」と松井先生が言ってくれた事が何より励みになりました。
あんなに自信をもって言ってくれる人は他には多分、いません。半年間ステロイドを塗りながら、すずらん薬局で出された薬を飲み、翌年2月からは新しく仕事も始めました。
食生活の乱れがアレルギーの増加を引き起こす
特に、食生活は大きな原因の一つです。
日本人はもともと農耕民族で、長い聞、米や野菜を中心とした和食を食べ、長い腸をはじめとしてその食生活にあった体を持っています。
ところが、食習慣が急速に変わってきました。その上、私たちの体は食糧不足には結構耐えられるようにできていますが、食べ過ぎにはまだまだ対応できません。
甘いもの、乳製品、油っこいもの、冷たいもの、果物をとりすぎると、体の中に余分なものがたくさんたまって免疫力が下がり、バランスが崩れやすくなります。その結果、アレルギーも増え続けているのです。
「ステロイドをやめるなら今しかない、ここで使ったら負け。病気を長引かせるだけ」と心に決めました。
「ステロイドをやめるなら今しかない、
ここで使ったら負け。
病気を長引かせるだけ」
と心に決めました。
人間ってこんなに皮がめくれるのか
そして、5月にステロイドをやめました。日付もはっきり覚えています。
体は9日、顔は18日でした。
ステロイドをやめて数ヶ月間は痒くて眠れない日々が続きました。
特に6月はひどい状態でした。
人開っこんなに皮がめくれるのかと思うくらい皮がめくれ、汗も出て薬の臭いと混ざって臭いも気になります。
本気で気が狂うのではないかと思いました。
アトピーの人は、ステロイドをやめたらどうなるかということがわかっているから怖くてやめられません。
ステロイドを使えば普通の生活ができるのです。私も怖くて仕方かありませんでした。
しかし、それ以上にステロイドが体に蓄積されていくのが怖かったのです。
子供が大好きで、将来ステロイドのせいで子供に悪影響を与えたくない、 負けられないと心を決めました。
ステロイドを塗らなかった日をカレンダーに書き込んでいきました。塗らなくなって何日目、と数えると励みになります。
それらの日数が増えていくのが嬉しくて続けていきました。7月21日時点で状態はよくなっていて、気特ちに余裕が出てきました。治る方向に向かっているという実感があり、自信が出てきました。
小さな工夫を重ねて「治すぞ!」という気持ちを強く持つ
アトピーを治す上で大切なことは、「食べるものに気をつける」「休を冷やさない」「落ち込まない」だと思います。
否定的な気分になると治るものも治らなくなります。
前向きに物事を捉え、固い決意を持って進むことが大切だと思います。 おしゃれが大好きなので、工夫して楽しんでいます。フルメイクは無理でもポイントメイクをしたり、薬が滲むから着られないと思っていた服もTシャツを重ねてアレンジしたり。 そうやって工夫していくと気持ちが明るくなり「治すぞ」という気持ちを強く持つことができます。
アトピーになってから、ありがたいと思う事が多くなりました。
家族や友達、彼氏は態度を変えずに応援してくれます。
彼はグジュグジュの手をつないでくれます。
リバウンドの特に、別れる覚悟で「こんな顔で会いたくない」と言った時も「治るんやろ?大丈夫」と言って支えてくれました。友達がマクロビオティックの店を探して連れて行ってくれた時は涙が出るほど嬉しかったです。
母が家庭菜園で無農薬の野菜を出してくれることも感謝しています。
たくさんの人に肋けてもらい、一層「絶対に治らなければ」と思います。
そして、親切にしてもらったお返しを私も何かしたいと思います。