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乳酸菌を飲めば、免疫力は本当に上がるのでしょうか?

はじめに

「免疫力を上げたい」と思ったとき、
多くの方がまず思い浮かべるのが乳酸菌ではないでしょうか。

京都・木津川にあるすずらん薬局でも、
日々お話を伺っていると、
「免疫にいいと聞いて、乳酸菌を飲んでいます」という声をよく耳にします。

テレビや広告でも、
「腸内環境を整える=免疫力アップ」
という言葉を目にする機会は多く、
実際に乳酸菌を毎日飲んでいるという方も少なくありません。

では本当に、乳酸菌を飲めば免疫力は上がるのでしょうか?

  免疫力を上げたいと思ったとき、まず乳酸菌を思い浮かべませんか?

「風邪をひきやすくなった」

「体調を崩しやすい」
「疲れが抜けにくい」

こうした不調があると、
「免疫が落ちているのでは?」

と感じる方が多いと思います。

そしてその対策として、乳酸菌飲料やヨーグルト、サプリメントを取り入れる。
これは、とても自然な行動です。

「乳酸菌=免疫に良い」というイメージはどこから来たのでしょうか?

腸は、体の中でも免疫に関わる割合が大きい臓器です。
腸の粘膜には、多くの免疫細胞が存在しています。

そのため、
腸内環境が整うと、免疫が整う
という考え方自体は、間違いではありません。

ここから
●腸=乳酸菌
●乳酸菌を入れれば免疫が上がる
というイメージが広がっていきました。

乳酸菌の働きは、大きく分けて二つあります

乳酸菌の働きは、「菌を増やすこと」だけではありません。免疫との関係で見ると、大きく二つの役割があります。

 

① 腸内の菌のバランスを整え、炎症が起こりにくい環境をつくる

腸の中には、さまざまな種類の菌が存在し、互いに影響し合いながらバランスを保っています。

乳酸菌はその中で、腸内環境が一方向に偏りすぎないよう調整する役割を担います。

 

腸内の環境が乱れると、腸の粘膜に刺激が加わり、慢性的な炎症が起こりやすくなります。

この状態では、免疫は常に緊張した状態になり、うまく働きにくくなってしまいます。

 

乳酸菌が関わることで、腸内の過剰な刺激が和らぎ、腸の粘膜が落ち着いた状態に保たれます。

これは、免疫が過剰に反応しないための土台づくりと言えます。

 

② 小腸のパイエル板を通じて、免疫をトレーニングする

もう一つの重要な働きが、小腸にあるパイエル板と呼ばれる免疫組織への関与です。

パイエル板は、体の中に入ってくるさまざまな情報をもとに、

免疫に「何に反応すべきか」「どの程度反応するか」を教える場所です。

乳酸菌やその成分は、このパイエル板に取り込まれ、免疫細胞に刺激を与えます。

この刺激によって免疫は、ただ強くなるのではなく、

必要なときに適切に働くよう訓練されていきます。

いわば、免疫の質を整えるためのトレーニングです。

この働きがあるからこそ、乳酸菌は免疫と深く関わっていると考えられています。

 

 

乳酸菌を飲んでいても、風邪をひきやすい状態が続く理由

「毎日乳酸菌を飲んでいるのに、風邪をひきやすいままです」

こうした声も、実際によく聞かれます。

これは、乳酸菌が合っていない、あるいは足りないという話ではありません。
多くの場合、免疫細胞そのものをつくるための材料が不足していることが背景にあります。

免疫細胞は、一度つくられたら終わりではなく、日々、生まれ変わりながら働いています。
そのため、体の中に新しい免疫細胞をつくる余力がなければ、
いくら乳酸菌で免疫に刺激を与えても、十分な反応は起こりにくくなります。

 免疫は「菌を入れるだけ」で高まるものではありません

免疫は、刺激(トレーニング)だけで強くなる仕組みではありません。
免疫細胞は常に入れ替わっており、そのたびに材料とエネルギーを必要とします。

つまり、乳酸菌は免疫を鍛えるきっかけにはなりますが、その土台となる材料が不足していれば、
免疫は思うように元気にはなってくれません。

 

たとえるなら、

 

ほとんど食事をとらないまま、
毎日ハードなトレーニングだけを続けている状態です。

筋トレの指示やメニューは完璧でも、

体をつくる材料が入ってこなければ、

筋肉はつかず、疲労だけがたまっていきます。

むしろ体は消耗し、だんだんヨレヨレになってしまいます。

 

免疫も同じで、刺激だけを与えても、体をつくる材料が不足していれば、

免疫力は高まらなです。

免疫がしっかり働くためには、刺激(乳酸菌)と同時に、免疫細胞を生み出し続けるための体の余力が必要になります。

 腸だけでなく、「全身の状態」が免疫に影響します

免疫というと腸ばかりが注目されがちですが、実際には全身の栄養状態が大きく関わっています。

体がエネルギー不足の状態では、免疫は後回しにされやすくなります。

さらに、体をつくる材料が不足していると、免疫細胞そのものを十分につくり出すことができません。
免疫は「反応する力」だけでなく、常に新しい免疫細胞を生み出し続けることで成り立っています。

 

また、血液の流れが悪いと、つくられた免疫細胞も必要な場所へ届きにくくなります。

このように、免疫は腸だけで完結する仕組みではなく、体全体の状態に支えられて働いているのです。

免疫が落ちやすい人に共通する、見落とされがちなポイント

免疫がうまく働きにくい方には、

・食事量が少ない
・炭水化物に偏っている
・体力が落ちている

といった背景が見られることがあります。

こうした場合、乳酸菌を足す前に、体の土台を見直すことが大切になることもあります。

乳酸菌が役立つ場合と、そうでない場合の違い

乳酸菌は、体の状態がある程度整っている方にとっては、良いサポートになることがあります。

一方で、体が疲れ切っている状態や、材料やエネルギーが不足している場合には、思ったような変化を感じにくいこともあります。つまり、乳酸菌は「主役」ではなく「補助役」として考えると、わかりやすいかもしれません。

免疫について考えるとき、大切にしたい視点

免疫を考えるときに大切なのは、

・何を足すか
・何を飲むか

だけではありません。

今の体が、免疫を働かせられる状態にあるかどうか。
そこに目を向けることが、とても重要です。

免疫力のことで迷ったら

「乳酸菌を飲んでいるけれど、これで合っているのか不安」
「自分の場合は、何を優先したらいいのかわからない」

そんなときは、
一人で悩まず、ぜひご相談ください。

木津川 すずらん薬局では、
体の状態や生活背景をふまえながら、
免疫について一緒に整理するお手伝いをしています。

 まとめ

・乳酸菌は免疫を支える一つの要素
・免疫は菌を入れるだけでは高まらない
・エネルギーや体の土台がとても大切
・腸だけでなく全身の状態を見ることが必要
・乳酸菌は補助的に考えるのがおすすめ

免疫は、体全体のバランスの上に成り立つ仕組みです。
今の体の状態を知ることが、免疫を考える第一歩になります。

 

 

このブログは、京都の木津川にあります、すずらん薬局の上田美穂が書きました。

(薬剤師・糖尿病療養指導士・血液栄養診断士)

 

すずらん薬局は学研都市線 西木津駅徒歩5分にあります漢方・健康食品を中心に取り扱っております漢方相談店です。

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