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健康プラス vol.2(2007年夏号)

 

そろそろ、ココロとカラダにいいこと、始めませんか すずらん便り

vol.2 ふえ続けるアレルギー –薬剤師 松井啓子–

毎年春になると、急に強くなる紫外線や汗、花粉、大きな気温差等が刺激になって、アトピー性皮膚炎の相談が急増します。
アトピー性皮膚炎をはじめとする喘息や花粉症などのアレルギーは、どうしておこるのでしょう?

 

体に備わっている2種類の免疫
異物を排除する免疫と過敏反応を抑制する免疫

アレルギーの発症は、免疫のバランスが崩れていることが主な原因です。
「免疫のバランス」は聞き慣れない言葉かもしれませんが、私たちの体には、大きく分けて二種類の免疫が備わっています。
一つは、外から細菌やウイルスなどの異物が入ってこないようにし、体の中に悪いものができた時はそれを攻撃し、排除する免疫です。
これを仮に免疫Aと呼びます。
この免疫Aが下がってくると、風邪をひきやすくなったりガンができたりします。

もう一つは、体に害のないものに対しては過敏に反応しすぎないようにする免疫です。これを仮に免疫Bと呼びます。
どうして二種類の免疫が必要なのでしょうか。
もし免疫Aしかなかったら、私たちは食事すらできなくなります。
なぜなら、食べ物は体にとって異物なので、食事をするたびに免疫Aが反応して攻撃してしまうからです。
だから、体に害のないものに対しては反応しすぎない免疫Bが重要になってきます。
免疫Aと免疫Bの働きは正反対ですが、どちらも免疫であり、お互いに重要な役割を果たしています。

 

アレルギーは免疫のバランスが崩れていることが主な原因

健康な人は、異物を攻撃する免疫Aと、反応しすぎないように調整する免疫Bが、シーソーのようにうまくバランスをとっています。
しかし、この免疫のバランスがおかしくなるとアレルギーになったり、自分自身を攻撃する自己免疫疾患になったりします。
免疫のバランスは過労、睡眠不足、ストレス、食生活のゆがみや冷えなどで崩れてしまいます。
そしてこれらが、最近アレルギーの発症が増え続けている原因とも言えます。

 

食生活の乱れがアレルギーの増加を引き起こす

特に、食生活は大きな原因の一つです。
日本人はもともと農耕民族で、長い聞、米や野菜を中心とした和食を食べ、長い腸をはじめとしてその食生活にあった体を持っています。
ところが、食習慣が急速に変わってきました。
その上、私たちの体は食糧不足には結構耐えられるようにできていますが、食べ過ぎにはまだまだ対応できません。
甘いもの、乳製品、油っこいもの、冷たいもの、果物をとりすぎると、体の中に余分なものがたくさんたまって免疫力が下がり、バランスが崩れやすくなります。
その結果、アレルギーも増え続けているのです。

 

アレルギーは治らないとあきらめないで!

このように、アトピー性皮膚炎などのアレルギーは、体の「中」が原因である病気です。
ですから、ただ「外」から薬を塗るだけでは、副作用の問題も含めてなかなか難しいと思います。
食事をはじめとした生活習慣に気をつけて、自分にあった生薬成分の健康食品を飲むことで、きちんとアレルギーを治した方がすずらん薬局にはたくさんいます。
アレルギーは治らないと諦めてしまわずにできることから始めてみましょう!

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